2011年07月20日

プロジェクト活動の3ヶ月目に見えてくるものとは?

先週は、クライアント企業様のある部署が、年度テーマとして取り組んでいる
課題解決の進捗が思わしくないため、解決プロセスとチーム運営の仕方に
ついてのご相談を頂きました。

具体的な内容まではご紹介できませんが、多くの組織に共通する要素が
含まれていましたので、その部分のみ抽出して共有したいと思います。
皆さんの組織でもお役に立てて頂ければ、嬉しく思います。

この企業様では、その課題解決に向けた活動をスタートして3ヶ月目という
時期でした。

この“3ヶ月目”という時期は、10ヶ月程度(約1年間)での完了を予定して
いるプロジェクト活動プロセスの中で、解決すべき状況を正確に把握し、何を、
何に、どのように変えていくのか・・・という全体像(設計図)が手元にできて
おり、その最初のステップとして早期の成果(アーリーウィン)が見え始めて
いることが期待される時期でもあります。

チームで改善活動を進める場合、スタートして3ヶ月目くらいのステップで、
このアーリーウィンが出ていないのであれば、活動を効果的に進める上での
組み立てを再考することが必要です。

会社を全体的に横断する大がかりな重要プロジェクトの場合は、かなり詳細
に活動計画を設計し、効果的なアプローチで進めていくことが多いと思います。

ところが、ある部署内に任されたテーマで、部署の中堅(若手)がリーダーと
なって、その取り組みを進める際、その活動の責任も、中堅リーダーに丸投げ
されてしまうことが散見されます。

皆さんの会社でも、そんなことはありませんか?

担当することになったテーマ(課題)への取り組みの成功を左右する以下の
ような事項が、曖昧なまま中堅リーダーに丸投げされていないかチェックして
おきましょう。

・ その部署の全社的な位置づけから確認しておくべき前提条件
・ 上位役職者が決断して明示することが必要な活動の方向性
・ 付与される権限と役割

その他にもありますが、上記の3項目などが、中堅リーダーのレベルアップの
トレーニングという名目で丸めてしまい、明確にされないまま進めてしまって
いると、ほとんどの場合、スタートしてから3ヶ月目にプロジェクトが迷走し
始めるか、前に進めず立ち往生してしまいます。

大きなプロジェクトでも、小さな改善活動でも、成功に結びつけていくため
には、そのプロセスを丁寧に設計し、上位役職者の必要な意思決定を引き
出したり、関連部署との連携・合意を必要なタイミングで得られるように、
先を見越したプランニングを行い、実現させるためのコーディネートをして
いくことがとても大切です。

このプロセスコーディネートには、その活動に関係する一人ひとりに、各自
の役割を正しく理解してもらい、その役割を果たす行動をしてもらう働きかけ
をするという要素も入っています。

実は、このプロセスコーディネートというものが、現場でのプロジェクト活動を
成功させる上で、隠れた成功のカギとなっています。

今回世界一となった「なでしこジャパン」も、実は、佐々木監督が、最高の
舞台で、自分たち一人ひとりが持っている力を最高度に発揮できるように、
それまでのプロセスや試合中の選手のメンタル面を丁寧にコーディネートして
きたことが、あの粘り強さと明るさの土台を作り上げていたことに、皆さん
もお気づきになるかと思います。

一人ひとりの持ち味を見極め、大胆なポジションチェンジや戦い方の組み立て
直しを行いました。これは、選手一人ひとりの役割を自分たちで考える土台を
用意し、自分を極限まで活かすためのコーディネートですね。

佐々木監督は、自分の持ち味に焦点を当てて自信を持つ事が最高難度の
舞台で戦う武器として重要であることを、脳科学や心理学の面から確信し、
それを女性にあったプロセスコーディネートに適用してここまでたどりつき
ました。

スポーツの世界だけでははく、ビジネスの世界でもこのことは同様の気づきと
して学ぶことができます。その環境に対峙して前に進んでいくためには、自身
の役割を見つめて自己を徹底的に活かすことが重要であるということを、著名
な若手経営者の方のコメントからご紹介してみましょう。

ビジネスの世界でも、外部環境や内部組織の変化によって、自身の果たす
べき役割が変化しているのに、それに気づかず、自分には関係ない・・・と
思っていると、その領域や必要なステップが、ぽっかり空いたまま、解決への
プロセスが進まなくなります。

この観点について、グリー(株)の代表取締役社長の田中良和さんが、
『The 21 Aug.』(PHP研究所)の中で、素晴らしいコメントをされていました。

少し引用しておきますね。
------------------------------------------------------------------------
成長を続けるために僕がいつも気をつけているのは、会社のなかで、いま
自分がどのような役割を担っているのかということです。
立場はずっと経営者でも、創業当時といまでは、果たすべき役割が変わって
います。それを意識して、絶えず自分を成長させないとダメ。会社が成長して
いるのに自分が変わらなければ、経営者といえども自分のほうが置いていか
れますから。社員一人ひとりも同じです。(続く)
------------------------------------------------------------------------

そして、もう一つ重要な観点があります。
プロジェクトや改善活動を途中で頓挫させないために、プロセスコーディ
ネートで気をつけることは、リーダーが方向性を一時間違えたときなどに、
その判断の誤りを認めて早期にメンバーに話して転換すること。

ここで、リーダーは自分が謝ったり、ミスを認めることに心理的に抵抗感が
ありうやむやにしたくなってしまうのですが、それは逆効果です。

これだけ先が見えにくい環境の中で、成功へのプロセスを模索していくの
ですから、一時的な方向性の見誤りや判断ミスがあるのは普通だと思います。

むしろ、霧の中で次第にプロセスの先が見えてきたとき、すぐに軌道修正
してメンバーと体制を立て直す動きを、心理的にサポートしながらプロセス
を立て直すことが大切です。

これは日頃のメンバーとのコミュニケーションによって信頼関係をどれだけ
築いていたか…という基盤を醸成していくプロセスコーディネートの力が
背景にあってこそ、できるアクションでしょう。

こうした一連のプロセスコーディネートを、「ファシリテーション」と呼び
ます。
私は、クライアント企業様の中で、いつもこの「ファシリテーション」で、
お手伝いをさせて頂いていますが、「一人ひとりの思考特性の活用」、
「人の心理・感情」や「全体最適の思考プロセス」などを駆使して、
成功するプロセスを具体化していきます。

皆さんも、これまでに、プロジェクトリーダーとして、組織の様々な課題解決
を任されてきたのではないでしょうか?
リーダーとして、そのプロジェクトを円滑に進ませ、目的達成のためにその
プロジェクトメンバーを進むべき道に進ませて行くために、このファシリ
テーションのスキルは必須のスキルになります。

このスキルを習得しているリーダーは、一段高いレベルのリーダーと言える
でしょう。

私が以前に、このファシリテーションについて、さらに、メンバーの感情も
理解した上で、会社やプロジェクトを進めていくためのスキル「EQファシリ
テーション」について、講演したセミナーの動画があります。

一部抜粋ですが、コアな部分だけをご覧頂けるものになっています。
今の皆さんのアプローチと比較しながら参考にしてみてください。
http://www.i-leader.jp/eqdvd1.html?tc=ml

さらに、この動画の他に、若手リーダーや管理職になったばかりの方にとって、
リーダーシップって何だろう? マネジメントって何だろう? という疑問を
解消するためのヒントとなる情報を発信している公式のfacebookページ
「管理職のためのEQマネジメント」があります。

こちらには、いろいろとリーダーシップを発揮するために必要なスキル、マネジ
メントに関する有益な情報を掲載しています。
こちらのfacebookページも参考にしていただけたら嬉しく思います。
https://www.facebook.com/EQManager

それでは、また来週! 

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2011年07月06日

トップレベルでの意思決定の質の劣化に注意

デジタルカメラ等映像事業の立て直しを急ピッチで展開するオリンパスが
この4月、英国人のマイケル・ウッドフォード氏を社長に迎えました。
マイケル・ウッドフォード氏は、オリンパスの収益を支える内視鏡など
医療事業分野を中心に歩み、欧州事業統括会社のトップにいた人物です。
彼のインタビュー記事が、2011年7月5日のDiamond Online に掲載され
ました。この記事には、このトップ人事の背景や、日本企業のこれから
取り組むべき課題を明快な言葉で提供してくれています。
わたしが非常に重要だと感じた部分を以下少し引用してみますね。
----------------------------------------------------------------
日本人は、歴史伝統的に年長者や上司に対してチャレンジすることに
非常にナーバスなのだろう。この国でとかくショックを受けるのは、
会議で明らかに良くない考えが提示された時でも、それが上司によって
擁護されたものならば、多くの場合、承認されてしまうことだ。

その後、バーやレストランで反対しなかった人に「本当にあなたは
賛成なのか」と聞くと、「ノー」という答えを聞くことが多い。
さらに驚くべきことに、彼らの分析は私と同じだったりする。

そこで、「(会議で)なぜ言わなかったのか」と聞くと、決まって
「マイケル、それは難しい、ここは日本だ」とため息をつく。
----------------------------------------------------------------
この部分は、日本企業がレールのない生き残りをかけた戦いを
生き延びていく上では非常にマイナスに働く要素だと思います。

特に、昨今指摘されている優秀な女性リーダーが企業で活躍して
いく上でも、上記のような風土は、その活躍の機会を大きく阻害
すると思います。

マイケル・ウッドフォード氏のインタビューからもそう感じます。
----------------------------------------------------------------
会議で本当になすべきことは、本来は調和でもコンセンサスでもない。
チャレンジでありコンフロンテーション(confrontation、対決、対峙)
であり、スクルーティニ(scrutiny、綿密な吟味、精査、監視)である。

たとえば、「私はあなたに同意できない」「あなたのこの部分に関する
意見は(根拠が)弱い」といった具合に、尊敬の念を持って直言する
ことだ。
----------------------------------------------------------------

優秀な若手女性リーダーの方は、真摯にチームや組織の問題に向き合い
その本質に迫り、解決に向けた建設的な提言をしようとするのですが、
それを旧来の風土が受け付けないような場合、優秀な若手女性リーダー
の活躍を押さえつけ、場合によってはつぶしてしまうこともあります。

これは、女性リーダーだけではなく、真摯に今自社が直面している課題
に向き合い、それを中期的な展望含めて乗り越えるための提案を試みて
いる若い男性リーダーにも共通することでしょう。

これまでにもそうした取り組みが、上司や高年齢層の役職者の反対に
よって前に進めない状況に追い込まれてしまったというケースを
多く伺っています。

そうしたときに、問われるべきことは、提案以前の上司や高年齢層の
役職者が、役割・権限・報酬に報いる付加価値を生み出しているかと
いうことかもしれません。

マイケル・ウッドフォード氏は続けます。
---------------------------------------------------------------
視点を変えて別の角度からこの問題を考えてみよう。

たとえば、仮に私があなたの下で働いていて、いつも怠惰で締め切りを
守らないとする。そして、今日も締め切りを守らなかった。すると、
あなたは日本のオフィスではきっと手短にこう伝えるだろう。

「マイケル、今の仕事ぶりは十分じゃないぞ」と。

たいていの場合、それ以上は何も起きないから、私はいつもどおりの
姿勢で仕事を続けるだけになる。
極論すれば、日本では、この一組のソーシャルコード(社会道義)しか
存在しないような気がする。
しかし、当社は多国籍企業だ。日本の国外で雇っている従業員の数の
ほうが多いし、ビジネスの7割は海外にある。だから、日本の外に出れば、
上記のようなケースの場合、こう伝えることになる。

「この仕事ぶりは十分じゃない。来週も同じようならば、君は出て
行くしかない。もう我慢はしないぞ」。

西洋人、中国人、韓国人、オーストラリア人……国籍の別に関係なく、
多国籍企業のマネージャは彼らにチャンレジされ、彼らと対決しなけ
ればならないのだ
---------------------------------------------------------------
こうしたアプローチに、優秀な若手女性リーダーは、適切な言葉を
活用しながら真摯に向き合おうとすることが多いようです。

我が社は、オリンパスのような多国籍企業ではないから関係ない…
といってしまってもよいですが、組織をリードすべきポジションに
就いており、相応の報酬を得ていながらも、その役割を果たして
いない場合、若手からの疑問符は増え続けるでしょう。

あまり極端な結果は出てはいませんが、女性管理職の社内コミュニ
ケーションに関する実態調査結果が、先日、第一生命経済研究所から
発表されました。

「職場の人たちへの気配りを心がけている」…では、男性管理職も
割合的には多いのですが、女性管理職の方はさらに8.2%高い数字です。

 男性管理職…84.5%   男性一般職…71.5%
 女性管理職…92.7%   女性一般職…81.0%
(「非常にあてはまる」と「まああてはまる」の合計数値)

--------------------------------------------------------------
『女性管理職の社内コミュニケーションの実態〜男性管理職・
 男女一般職との比較から』
 〜発表元:第一生命経済研究所〜(掲載日:2011-07-02)
 実施時期:2010年9月実施
対象:全国の企業に勤める20代〜60代の男性社員400名、女性社員500名)
--------------------------------------------------------------

これが、人と人との関係性から人のポテンシャルが引き出されると
いうEQ的な観点から行動されているのであれば、良い数字とみて
よいと思います。

しかし、これが、上述したように、上司に意見を言うことは憚られ
さまざまなものごとの流れが適切不適切にかかわらず進められて
しまっている中でのことであれば、この職場における好ましく
ない状況は好転することは難しくなります。

でも、そうした閉塞した企業状況を突破していくのは、自分の
企業を本心から改革したいと願っている優秀な若手リーダー
(男性・女性とも)です。

マイケル・ウッドフォード氏の次の言葉を力に真摯に企業課題に
向き合っていくことを応援しています。
-----------------------------------------------------------
現場により近い人たちからの挑戦や監視を受けて討論をしないと、
トップレベルでの意思決定の質は劣化してしまう
-----------------------------------------------------------
好ましくない状況や事実が上司に上がってこなくなったり、
上がってきても個々の事象の重要性を認識できなければ、企業は
衰退します。

「ビジョナリー・カンパニ−」著者ジェームズ・C・コリンズの
『衰退の五段階』なども参考にされるとよいと思います。

マイケル・ウッドフォード氏の出典やその他、気になる最新記事は
facebookやtwitterにて配信しています。

ぜひお友達申請して情報チェックしてくださいね。
http://www.facebook.com/hirotsugu.katoh
https://twitter.com/#!/will_katoh
それでは、また来週!

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2010年09月15日

あなたは「努力」の上手い人?

「The 21」10月号が、面白い観点での特集を組んでいます。

〜誰も教えてくれない「ムダにならない頑張り方」〜
「努力」の上手い人 VS. 下手な人 はどこが違うのか?

慶応義塾大学特別招聘教授の夏野剛さんや、敏腕コンサル
タントの山本真司さんら7人の仕事の達人の努力習慣を
紹介しています。

私がこれは大切だなと思っていることと同じ観点を指摘
していたのは、ビジネスコンサルタントの山崎将志さん。
どういう観点かというと・・・

「一生懸命やっている人」ほど、危険な状態に陥っている!
「肉体的疲労=仕事の充実」という感覚を捨てる

これがページタイトルです。

成果創出責任を持つリーダーには興味引かれるタイトル
ですね。

少しだけ冒頭部分を引用してみましょう。
----------------------------------------------------
やる気も能力もあるのに、根本的な考え方が間違っている
ために、せっかくの能力や労力を活かし切れていない。
努力に関しても同じように、間違った考え方で、“残念な
努力”をしてしまっている人は多いと思います。
でもそこさえ修正すれば、一気に変わる可能性があります。

−−“残念な努力”とは、たとえばどんなものでしょうか。

よくあるのは、「余計なことは考えずに、目の前のことを
一生懸命やろう」とすることです。もちろん、一生懸命
であることは、美徳ですが、努力と成果が比例しないこと
が少なくありません
-----------------------------------------------------

これは、私がファシリテーションを通じてお手伝いさせて
いただていることと正に同じ観点です。
やる気と能力の使い方が上手くないので、せっかくの時間
や労力を有効に活用できずに、どんどん時間だけが過ぎて
いってしまうという症状になりやすいですね。

物事に取り組む上での考え方というのは、効果的効率的に
成果にたどりつく上ではとても重要です。

仕事の経験が長いほど、自分なりの成功体験から考え方が
形成されているのですが、この成功体験が、過去のもので
現在は有効でないにもかかわらず、固執してしまっている
場合も多いので、注意が必要ですね。

上記の特集の第2部では、「成果が出ない人のための処方箋」
がまとめてありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
記事だけでは、自分のことまで具体的につかめない・・・と
いう場合は、ご自身の努力が、“残念な努力”になっていないか
を、マンツーマンで振り返るお手伝いができます。
特にプライベートレッスンのカスタムコースは、ご要望テーマ
に集中して取り組むことができます。
お気軽にご相談ください。

プライベートレッスンとは?
http://i-leader.jp/private.html

なお、「THE 21」10月号の紹介URLはこちらです。
http://www.php.co.jp/magazine/the21/

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは、また来週!

フジ・コーポレーション
ファシリテーター
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2010年03月03日

自分の職務権限を越える提案を行うには?

おはようございます!
フジコーポレーションの加藤です。

先週のニュースレターでは、
視座を変えてみるという発想で、

「もし自分が社長だったら、今自分がやろうと
 していることについてどう判断するか?」
 
・・・と考えてみる効用についてご紹介しました。

これについていくつかご質問をいただきました。
その中でも、参考にしていただけそうな1つをご紹介しますね。

そのご質問とは・・・

「自分が社長だったら…と考えると、現在やっている
このやり方はこのように変えた方がよい・・・とか、
機動力を高めるために組織体制をこうしたらよい・・・
などのアイデアは浮かぶけれど、部署内の改善という
よりも各部門を巻き込む大事になる必要があるので、
実際は、社長からの方針や指示がなければ変えられない」

というものです。

このご質問について、どのように思われますか?

「現在やっているこのやり方はこのように変えた方が
よい・・・とか、機動力を高めるために組織体制をこう
したらよい・・・などのアイデアは浮かぶ」

ということ自体は、日頃から現在の仕事の進め方について、 
より目的・目標の実現を効果的に進めるためにはどうしたら
よいか、をいつも考えているということですからよいこと
ですね。

では、後半はどうでしょう?

「部署内の改善というよりも各部門を巻き込む大事になる
必要があるので、実際は、社長からの方針や指示がなけ
れば変えられない」

『社長からの方針や指示がなければ変えられない』から、
どうするのでしょう?

ここで、2つのアクションが選択できますね。

1つ目は、自分の職務権限を越えた会社全体の方針に
関わる問題ではあるが、経営層へ提案するという選択肢。

その場合は、なぜそうした提言をするのか? 

その提言が必要な背景・理由・根拠事実、具体的な変更後
の姿、そして、変更による期待効果(推定)をまとめる
必要があります。

これには、提言のためのパワー・時間が必要となります。

もう1つは、自分の職務権限を越えた案件なので、社長
からの改革方針や具体的な指示が出るまでは動かず、
そのままにしておくという選択肢。

こちらは、特に何か行動を起こす必要はありませんが、
こうすればもっと大きな進展を実現できるのに・・・
という想いを持ちながら日々仕事を続けることになります。

その他、この2つの選択肢の間に、自分の職務権限の中で
何らかの改善活動を進めるという選択肢もあります。

少しでも会社全体の目的・目標の実現に近づく方法がある
のであれば、そうした部分改善を進めることも可能ですね。

今回、あなたと共有したいアクションは、前者です。

なぜかというと、経営者の方針や指示をもとに会社全体の
改革・改善を進めるというステップは、一般的な教科書通り
のステップですが、これは、経営環境変化が比較的ゆったり
として安定している状況で可能であったものです。

私はよくジグソーパズルにそれを例えるのですが、以前の
経営環境では、社長の手元でジグソーパズルの絵がほぼ完成
しており、何をどうすれば、成功するかということがわかって
いたのです。

ですから、どこにどのピースを入れていけば、いつまでに
完成できるという見通しが立てやすいため、経営者の方針や
指示をもとに会社全体の改革・改善を進めるということが
最も効果的であったと想います。

でも、今の時代は、ほとんどどのような絵なのか判別も
つかないほど、経営者の手元にはピースが少なく、ピースの
大半が現場のリーダーや担当者、お客様のところにバラバラ
に散っていると考えています。

そして、そのピースは、日本国内だけではなく、世界に散ら
ばってしまっているのです。

ですから、日本国内だけを見ていても、完成図は見えなく
なっていると考えています。

現場のリーダーがそれぞれ部署を越えて、最新情報を現場で
すりあわせながら、見えてきた領域について、新しい発想で
これまでのやり方を変えていく提案を現場リーダーから起こ
していってほしいと考えています。

こうした状況ですので、今回取り上げたご質問には、選択肢
の1つ目をお薦めしました。

「経営者からビジョンや方針、指示が出てこないから」
・・・という理由で待っていても、状況が好転せず、どんどん
自分の仕事が難しくなっていく(あるいは仕事が無くなっていく)
のではないでしょうか?

経営者も当然一生懸命、新しいビジョンと戦略を考え出すべく
奮闘されていると想います。

それでもなかなか出せないことがあると想います。
あまりに情報が多岐に渡り複雑化が進んでおり、すべての
情報を取り込むことは膨大すぎて難しくなっています。

ですから、前回のニュースレターでもご紹介しましたように、
『実は、斬新な意見提言を求めている』のです。


もし、あなたの周りでも、同じような質問をする方が
いらっしゃいましたら、一緒に考えてみていただけたら
とても嬉しく想います。

自分の職務権限を越えた提案をするにはどうしたらよいのか?
これをもう少し知りたい方は、その方法を書いたブログ記事が
ありますので、ご覧下さい。↓
http://blog.i-leader.jp/article/35736824.html

ご意見、ご感想をお待ちしています!

それでは、また!

【2010年3月3日号】
posted by FUJICO at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2009年11月04日

「考える力」について

おはようございます。
フジコーポレーションの加藤です。
ここのところ 数ヶ月、若手リーダーや、若手中堅を育てていく
ための「あるテーマ」についてのご相談を、何回もいただくこと
が増えてきました。

その「あるテーマ」についてのご相談と言いますと・・・
次のようなご相談です。↓

************************************************************
「考える」ということを、どうやって教えたら良いのか・・・

「もっと、よく考えろよ」と言ってみたものの、本人は、そもそも、
『どうやって考えたらよいか自体がわからない』から、考えること
すらできないでいるのです。

「時間をかけていろいろ考えさせても、なかなか良い考えが浮か
ばない」という状況を、どう突破させるか・・・

この部分について、その道のプロである加藤さんのお知恵を拝借
できればと思います。

よろしくお願いします。
************************************************************

こんな感じのご質問です。
切り口は違えど、皆さん、部下の方やチームメンバーに、
「考える」ということを教えるのに、ご苦労されているようです。

向学心の高い方は、すでにご存知かもしれませんが、
上記のご相談の中で出てきた「考える」ということには、
大きく2つの種類が存在します。

1つは、“発想(創造)力”という観点からのもの。
もう1つは、“論理的思考力”という観点からのもの。

この2つの観点が、「考える」という概念を作りだしています。

それから、何か特別なトレーニングを受けることで、いきなり
完成された「考える」ことができる状態になるという錯覚を
多くの方が持っているのも事実です。

そんなことは、よほどの天才か才能の持ち主で、元々、
考える力の素養があって、トレーニングを行うことで、
それがきっかけとなって、さらなる能力が一気に開花して
いくということもあるでしょう。

しかし、大多数の人はそうではありません。

ごくごく一般の人が、「考える力」を身につけるようにする
には、一体どうしたら良いのでしょうか?

「考える」ことを、日々の生活の中で、誰もが少なからず
行ってきているはずです。

では、その基本的な「考える力」は、どうやって身につけて
こられたのでしょうか?

私も、ごく普通の人(凡人)でしたので、「考える力」は、
小学生の時などは、あまり得意な方ではありませんでした。

頭の回転の速い周りの友人には、当時、ただ「すごいな〜」
と感心するばかりでした。

しかし、そうした気持ちの積み重ねが、いつしか「自分も
そうなってみたい」という切なる願いに変わり、知らず
知らずのうちに、考える力を付けるための訓練(経験)を
行っていることに気付きました。

大人になった今、その頃の経験がとても貴重で、今、
ここでお伝えしている「考える力」をつける方法の基礎
になっています。

実際に私がこれまで取り組んできた「考える力」を
高める訓練の内容とその成果を習得することができたら、
普通の人でも相当な力が身に付き、さまざまな場面で、
「考えること」を活用できると確信されることと思います。

では、具体的にどんなことを行えば、「考える力」が
養われるのかをご紹介しますね。

 ◆手順1:「聴くスキル」を持っている人を見つける。

 ◆手順2:その人に、自分が今、考えていることを話す。

 ◆手順3:その人から投げかけられる言葉をもとに、
      話したことを振り返り、また話してみる。
    
 ◆手順4:上記の手順2・3を繰り返す。

 ◆手順5:手順2・3の経緯を振り返ってみる。


いかがですか?

「考える力」を付けるポイントは、お話を聞いてくれる
“聴き上手”の方を見つけられるかどうかです。

その方に、自分の考えていることをお話するということが
重要なのです。

部下の方やチームメンバーにもっと「考える力」を付けて
もらいたいと考えているのであれば、自分自身がまず、
「聴くスキル」が身に付けて、部下の話を聞いてあげれば
良いということになります。

「こういう風に考えるんだよ」と教えるのではなく、
自分の中にある思っていること、考えていることを
表に出してあげることを手伝ってあげることが、
「考える力」を養成していくのです。

一方、ご自身の「考える力」を付けるには、やはり、自分の
話を聴いてくれる方を見つける必要があります。

もし、上司に「聴き上手」がいないのであれば、
「聴くスキル」を習得してもらうようにすれば良い
のですが・・・

なかなかそうはいきませんので、根気よく、自分のお話
を聴いてくれる人を探し出すことです。

もちろん、直接の上司でなくても、信頼のおける
アドバイザーやメンターの方でも良いと思います。

そうした自分の話を聴いてくれるアドバイザーや
メンターを持つことも重要なポイントのひとつになります。

「考える力」を高めようとする時、最初から、すごい
考えをまとめようと力まないこと。

自分の考えの断片でよいので、考えが整理できていなく
ても、まずそうした「聴き上手」の方に、投げてみる
こと。これが重要です。

もし、周りに、お話を聴いてくれるアドバイザーやメンター
などといった方がどうしても見つからないということであれば、
私、加藤を中心に、同じ志を持った人たちで集まり、意見
交換を行う食事会を定期的に開催していますから、そんな場に
参加されてみてくださいね。

たまには、外部からの新鮮な意見を取り入れてみるのも
良いでしょう。

もちろん、私、加藤が、「聴くスキル」を持って、お話を
お伺いしますので、ここで、「考える力」を養っていただく
ことができると思います。

食事会は、堅苦しいことは抜きで、気軽にお話できる雰囲気
で行っていますので、ご都合が合えば、ぜひご参加下さい。

参加費は、お食事代の実費のみです。

高い実践力を身につけ成果を生み出し始めた人は、自分の成長
そのものが楽しくなり、さらなる成長へと、その取り組みを
高めています。

そんなワクワクした成長サイクルに入って、自分のキャリア
アップを楽しんでほしいと願っています。

しばらく、ここ何回かは、今回お話した「考える力」について
考察していきたいと思います。

また、このニュースレターに関するご感想、ご質問などを
お寄せください。

お待ちしております。

それでは、また!

フジコーポレーション(株)
ファシリテーター:加藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2009年09月09日

方針がなかなか伝わらないとは?

おはようございます!
フジコーポレーションの加藤です。

先週、次のようなご相談を受けました。

ある企業の事業本部長 Tさん。
「方針がなかなか伝わらない。
 明確に提示しているはずなのに、なぜ?」


ある企業の課長 Mさん。
「自分の後継として育てている部下が伸びない」

事業本部長 Tさん と、課長 Mさん に共通する
ことがありました。

『自分のやり方で相手に伝え、接している』と
 いう点です。

これが何を意味するのでしょうか?

メルマガをご愛読いただいているあなたには、
すぐにわかると思います。

そうです。
自分の思考行動スタイルは、あくまでも自分なのです。

一人ひとりが、それぞれ自然にとってしまう思考行動
スタイルがあるわけです。

「何回も言っている。」と思っても、人には違う伝わり方
をしてしまうものです。

実際に、何回も言っている事について、
現場の一人ひとりにどのように理解しているか確認して
みるとよくわかります。

このとき、一人ひとりに共有・理解してもらうためには、
現場の若手リーダーの方がカギとなります。

すべてを一人でやってしまおうとせず、各部署現場の
若手リーダーの力を借りましょう!

お客様に近い現場で奮闘している若手リーダーには、
お客様感覚とビジネス感覚との両方を修得する環境に
あるのです。

その若手リーダーが、人の思考行動特性には違いがあり、
同じ言葉を言っても、それぞれ受け止め方がまったく
異なる状況にある…ということを理解するように育てて
いますか?

そうした環境創りをしないで、「方針が伝わらない」
のは、当然といえば当然なのです。

つまり、若手リーダーを活かすのも弱体化させるのも、
上位職のリーダー次第というわけです。

メンバーが、方針を共有・理解し、自らの成長を目指し
ながら、全力を尽くしてくれるためには、2つの方法が
あるかもしれません。

一つは、私が尊敬する指揮者 大野和士さんのスタイル。

大野さんは、25歳でドイツに留学し、ヨーロッパを
中心に活動してきました。

言葉も文化も違う日本人が認められるのは並大抵の事
ではありません。

状況としては…、少しでもハンディがあると思わせたら
認めてはもらえない。

大野さんは、その厳しい世界を指揮者としての力量だけで
勝負。

新しい楽曲を手がける毎に、膨大な資料を原語で
読み込み、作品への理解を誰よりも極め、深める。

そして英語、独語、仏語、伊語を自在に使いこなし、
自分の作品の解釈を、歌い手や楽器奏者たちに伝える。

彼のここまで頂点に立った経験則からの名言は…

「全てにおいて 相手を圧倒しなければ 人はついてこない」

これが1つのスタイルですね。

「一人ひとりのスタイルの先にある超越した圧倒的
 レベルで共感・理解を獲得する方法です」


大野さんの言葉から凄まじい気迫が迫ってきますね。
言葉でいうほど簡単ではない。心から凄いと思います。

ビジネスの場面では、
大野さんの超越したスタイルとは別に、もう一つ
リーダーとして、成功への方向性を示し、
そこに進む決断をするということができれば、
あとは、メンバーの思考行動特性を活かした
組み立てをすることができます。

このスタイルであれば、自分より知識・技術が上の
方の力を借りて、より大きな目的・目標の実現に
向けたチーム活動をコーディネートすることが可能
になります。


どちらのスタイルが自分の好みか…という観点が
ありますので、あとはあなたの好みで選択
していただけたらと思います。

あなたの周りで、今回ご紹介させていただいた
「方針がなかなか伝わらない。
 明確に提示しているはずなのに、なぜ?」
 
「自分の後継として育てている部下が伸びない」
…というような壁にぶつかっている方がいらっしゃったら
お力になれることと思います。

オーダーメイドのファシリテーションのご紹介はこちらから!
http://i-leader.jp/custom-fa.html

実際にコーディネートするところを見ていただくと、
実感が湧くことと思います。
 
それではまたお会いしましょう!

【2009年9月9日号】
posted by FUJICO at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2009年08月26日

どのように社内の見解相違を解決していますか?

お元気ですか!
フジコーポレーションの加藤です。

来週から9月がスタートします。

以前お話しましたように、4月が年度スタートの企業では、
6ヶ月目…つまり半年の節目の月となりますね。

私自身も、現在の進展状況を以下の観点とすりあわせています。

■ビジョン
■戦略
■システム(仕組み・仕掛け)

そして、現場においては、上記の3つをブレークダウンした
Plan ⇒ Do ⇒ See を振り返っておきたいですね。

若手リーダーが、チーム成果創出がうまく進んでいないときは、
以下のような状況になっていることが多いものです。

それは…

深刻な問題や深みにはまってしまう前に手をつけるべきこと
は何か? ということへの気付きが遅れるということです。


これは、目の前の状況を打開し、変化を生み出すために
必要な、「まず何に手をつけるべきか?」というカギを
見つけ出す洞察力の不足です。

これは、多くの問題や課題、超えなければならないハードルに
立ち向かい、それらを解決していくうちに身に付いていくのですが、
そうした経験値が少ないうちはなかなか見えてきません。

しかし、表面的な問題(表に見えてきている諸問題)にばかり
対処していると、本質的な問題(根っこにある課題)に
気づかないまま、それに振り回されることになってしまいます。

この本質的な問題を見つける一つのポイントは、
「事業成長を実現させるための見解の社内相違」の有無です。


事業成長させたい…誰もがそう思っていても、そのやり方や
考え方で対立しているような状況があると、社内で行う様々な
アクションの効果が消失してしまうことが多いのです。

水面下でのそうした対立をリーダーが解消せずに流していると、
現場の様々な活動がお互いに牽制しあったりして、目指す効果
が得られなくなってしまいます。

そういう意味でも、一人のリーダーが、現状を抜本的に変える
本質的課題に焦点を当てることは、チーム全体の最終成果を
左右する重要なテーマです。


しかし、多くのスキルを2日や3日かけて学ぶのは時間も
体力も要するので、敬遠したくなるものです。

自分にとって必要なスキルだけを短時間で学びたい…

そんな若手リーダーの多くの声を伺い、今回、必要なスキルを
分解整理し、1時間ほどで理解できる単位に再構成した「基礎
スキルミニセミナー」を組み立ててみました。

その中で、今回のメルマガでとりあげました「事業成長を
実現させるための見解の社内相違」を解消させるコースも
ちょうど取り入れることにいたしました!

詳細はコチラをご覧下さい。
http://i-leader.jp/b-skill.html


今週、ようやくホームページもリニューアルいたしました!
見て頂けたらとても嬉しく思います。
http://i-leader.jp/

【2009年8月26日号】
posted by FUJICO at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント
bnr_inquiry.png