2011年09月28日

木村尚三郎氏から学ぶ「時代を見る眼」

一昨日の26日(月)に、「時代を見る目」や、一人ひとりの「生き方」を
考える上で、大変興味深い講演を聴いてきました。

岡山に本社がある Benesse Corporation にて、Benesse Evening
University 特別編として、「福武会長が洞察するこれからの世界」と
題した講演です。

取締役会長の福武 總一郎氏のこれまでのさまざまな取り組みの
裏側にある意味や、そうしたものを生み出してきた自分の内面から
の想いという、これまでの講演ではあまり聴けなかった領域に踏み
込んだ貴重なお話でした。

福武会長のこれまでの取り組みに大きな影響を及ぼしたという
木村尚三郎氏の著書『「耕す文化」の時代』の中からいくつかの
一節が投影されました。これがなかなか深い一節ばかりでした。

今一度、考えさせられる含蓄あることばがそこに息づいていました。
木村尚三郎氏は、東大名誉教授で、著名な西洋史学者であり、
そして80年代半ば頃に「N響アワー」の司会をされていました。
さらには、まちづくり市民運動にも…とものすごくパワフルでかつ時代
を読む眼力がすごい方です。

上記書籍の出版は、1988年2月でしたが、この時期に、今読んでも
先見性があると感じられるほど、今の日本が立ち止まって向き合うべき
方向性への手がかりを示していると感じます。

わたしが探索した木村尚三郎氏のもう一冊の本「折り返し点からの
発想 日本の突破口は何か」…これも、今読んでもうなってしまう
なかなか先見性ある一冊です。

これからの日本が立ち返って考えるべきところを一人静かに考える上
では、ぜひ一読していただきたいので、中身はあまり紹介しないほうが
よいでしょう。

気になったキーワードだけすこし列挙しておきますので、内容を想像
してみてくださいね。

◆前進だけの時代は終わった
◆人の行く裏に道あり花の山
◆下り坂に迷う日本〜 志の不在と政治不信
◆「近代」の常識からの大転換
◆「高品質」より「楽しさ」を売る時代
◆伝統も自然も創造すべきもの
◆戦後五十年からの脱却−−−−戦国・江戸五百年の視野から

わたしたちが今一度見つめ直す原点があると感じました。

そして、福武会長の講演の後半は、世界と今の日本についてお話が
進みましたが、今一度、世界に目を向けた上で、その世界の中での
一つの選択肢としての日本という感覚を改めて感じることができる
機会となりました。

当日は、これまで福武会長が20年もの歳月をかけて取り組んできた
活動が、Iwan Baan氏 (2010年ジュリアス・シュルマン写真賞を受賞
した世界最先端の建築家とコラボレートしているカメラマン)の写真に
よって描かれた『Insular Insight: Where Art and Architecture
Conspire With Nature Naoshima, Teshima, Inujima 』の紹介も
行われ、Iwan Baan氏の特別講演も聴くことができました。

この『Insular Insight』 は、英文の洋書ですが、 Iwan Baan氏 に
よって撮影された写真があまりにもすばらしいため、わたしも当日
思わず購入してしまいました。

通常のアート本は、作品が羅列して映っているだけですが、この
『Insular Insight』でのIwan Baan氏の写真では、アート・自然・
住民・旅人・運営スタッフが渾然となって、見る人を想わず笑顔に
する力があるのがとても感動ものです。

当然ながら本の中身が見られるところはないのですが、一部だけ
風景的なショットが映っているデザイン誌のWEBがありました。
http://www.fontanel.nl/inspiration/insular-insight/

ご紹介した 「アート・自然・住民・旅人・運営スタッフが渾然と
なった」写真は、実物でぜひご覧いただきたい一冊です。

それでは、また来週!

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
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2011年05月04日

「Be a happy person!」です

今年のGWは日並びがよいので、2日(月)と6日(金)を有休
休暇にできれば、なんと10連休という長期休暇になりますね。

今日は、そのGWのまっただ中です。皆さんは、GWをどのよう
にお過ごされていらっしゃるのでしょうか?

お仕事で疲れた頭脳と身体をゆっくり休めたり、好きなスポーツ
やレジャーでスッキリしたり、読みたかった本をまとめて読破
したり、普段一緒に遊べない子どもたちと、ゆっくり好きなこと
を一緒にしたりなど・・・

人生の楽しみ方が上手な人は、心も豊かになりますね。

私は、この連休中は、もっぱら読書です。これまで溜まっていた
本を一気に読もうと思っています。

そんな中、私の大好きな本の一冊にこんな本があります。
『Be a happy person』

日本語訳では、『楽しもう!』なのですが、英語原書のタイトル
のほうがわたしは好きです。

Be a happy person…のほうが内容との一致感
もピッタリきます。

Happy・・・って、事実そのものよりも、その事実をどう
自分が感じているか…という感じ方がとても大切だと思います。

本文はもちろん日本語ですが、happyについての自分自身の
今の感じ方を振り返ったり、自分自身の生きる楽しみ方について、
発見することができる素敵なメッセージが満載の本です。

満載といっても、わずか39ページの本ですので、あっという間
に読めてしまうものなのですが、何度も何度も読み返したくなる
貴重な本です。

シンプルなのに、本質がそこに詰まっている!!・・・わたしも
こんな本が書きたいなぁと思っています。

このGWに自分の生きる楽しみ方を振り返ってみたいという方、
毎日に変化がなくてちょっとつまらないなと感じている方、
何かいいことあればいいのに・・・と少し気持ちが沈みぎみな方、
これを読むと、とっても気持ちが楽になりますよ。

この本、こんなメッセージから始まります。

『最近、心から「楽しいなあ」って思ったことある?』・・・


この後、いかに人生を楽しむのかの方法が書かれています。
この休日、本を読まれる時間があれば、お勧めの一冊です。
http://amzn.to/jjQhR8

それでは、GW後半も、「楽しい」日々をお過ごし下さい。

Be a happy person♪

また来週!

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
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2010年01月13日

一年のスタートに是非お読み頂きたい一冊とは?

フジコーポレーション代表の加藤です。
今年も一年どうぞよろしくお願い致します。

早速ですが、あなたはどんな気持ちで、新しい2010年を
スタートされたでしょうか?

この厳しい経済・経営環境下ですが、だからといって「人」自身の
士気が停滞していると、よどんで流れない水のように、
その「人」の内面も濁っていってしまいます。

そうならないよう、自分自身の中にあるポテンシャル(可能性)を見つめ、
自己を鼓舞するセルフリーダーシップを持つことによって、
今この厳しい環境の中であっても 新しい発想でチャレンジすることが
できるようになります。

今年は、「庚寅」の年度である変化の多い年になりますので、
「リーダー」としてのあり方、状況が大きく左右される年になるかもしれません。

ちょうど、そんなことを考えていた時、Harvard Business Review
2010年2月号の特集タイトルをみて、「やっぱり!」と思いました。


そのタイトルは・・・

『ハーバード流 リーダーシップ講座』
でした。これは!?と思いました。

リーダーシップ論の秀作論文ばかりが掲載されているではありませんか!
しかも! 36もの論文が掲載されていました。

今、チームを持っている、また部下を抱えているのであれば、
是非にも読んで頂きたいことばかりが掲載されていました。

詳しい内容は、ここではお伝え切れないので、
ご自身でご確認いただきたいのですが、
私が注目したのは、3番目の論文でした。


「リーダーシップ論のグールー」と言われている、
ジョンP.コッター教授の論文です。

冒頭にこう書かれています・・・

----------------------------------------------------------------

 「リーダーシップ論のグールー」として知られる
ジョンP.コッターには、各企業内大学からの講義
依頼が後を絶たないが、いまではそのほとんどを
断っているという。
 
 それはほとんどの企業内大学が単なる研修所と
化しており、真にリーダーシップを養成する装置
ではなくなっているからだという。

 コッターは、リーダーシップを「変革を起こす」
ことと考える。

 しかし、現在の企業内大学の教育は、マネージャーを
 育てるものであり、リーダーを養成するものに
 なっていない。
 
 企業内大学を真に成功させるカギを聞く。・・・
 
----------------------------------------------------------------

あなた自身のリーダーシップ、
また、御社でのリーダーシップ教育を振り返り、
本当に成功させるための方法論として参考にしていただける
内容が書かれていると思います。

これまで11年間もの間、若手リーダーを中心に育成を行い、
その若きリーダー達が、「会社の変革を起こしていく」という組み立てを、
ファシリテーションサポートしてきました。

その中で、多く聞かれたのが、以下のような言葉です。

 「Harvard Business Review のような専門書には、
 有意義がことが書かれているのかもしれないが、
 実際の現場でどうやってそれを理解し、
 応用していったらよいのか・・・
 あまりにギャップが大きすぎて、活用できない・・・」

あなたの会社やチーム、また部下の方が、
そのようなことでつまづいてしまっていることはありませんか?

私は今まで、立場上、こうしたリーダーシップや組織論などの
専門書を読みあさり、その中から実際の現場に適用できるもの抽出し、
自分自身で実践を繰り返してきました。

その甲斐あって、そうした具体策や応用の仕方、
活用のステップを実際の現場で活躍するリーダーと一緒に実践し、
成果確認を進めてきました。


正直、このプロセスは大切なことなのですが、
一方で「非常に面倒な作業」になります。

この「面倒な作業」を簡単に進められるよう、徹底して
サポートしていくことが私の役目として、今までいろいろな
企業様やリーダー達のお手伝いをしてきました。

私の原点は、今回、ご紹介したHarvard Business Reviewや
様々な専門書の中に含まれている、実践に応用できるヒントから
得ています。

もっとリーダーシップを発揮して、自分のチーム力を高めたい、
具体的な成果を上げたいとお考えであれば、
私を含めてこうしたリソースを最大限、ご自身の中に取り込んで
頂ければと思っています。

何かあれば、お気軽にご相談下さいね。

ちなみに今回ご紹介した、Harvard Business Review 2月号は、
こちらからお買い求め頂けます。↓

ご購入はコチラから!

それでは、また!

【2010年1月13日号】
posted by FUJICO at 12:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 加藤のお勧め書籍

2009年11月18日

加藤の20年来のパートナーとなった書籍をご紹介します。

おはようございます!
フジコーポレーション(株)ファシリテーターの加藤です。

前回ご紹介させていただいた本は、いかがでしたか?
もうすでに購入されて読み進めていらっしゃるかもしれませんね。

前回ご紹介した本は、ホントごく最近、偶然に見つけた本でしたが
とても良い本です。

逆に、20年以上前から、ず〜っと大切にして、何度も繰り返し
読み続けている本も何冊かあります。

そうした本は、今でも売れている超ロングセラーの本です。

ところが・・・
30代前後のリーダーの皆さんとお話する機会に、こうした本を読まれ
たことがあるかを伺ってみると、意外にご存じではないことが多いのに
驚きます。

それ以前に、
せっかくリーダーになられても、リーダーのトレーニングを受けたこと
のない方や、そうした機会が会社自体にないところもあるようです。

実にもったいない、というか、そうした会社は大丈夫だろうかと思って
しまうほどです。

あなたの会社では、リーダーとして成果を生み出すために必要なものの
見方や考え方、基本スキルなどを教わってきているでしょうか?

最近よく目にするのは、そうしたリーダートレーニングを実施している
ところはあるものの、その後、ほとんどの人が実践していない???

なんていうことが多いのです。

 「とりあえず、話は聞いたけど・・・」
 「まあ気が向いたらやってみるよ・・・」
 「しょせん理屈でしょ・・・」

そんな声が、人事に漏れ伝わったとも伺いました。
とても残念なことです。

そもそも、リーダーシップについての考え方次第で、どのようなトレーニングや
指導が行われるかが左右されます。

もし、今、あなたが学んでいるリーダーシップについて、違和感を
感じていらっしゃるのであれば、ぜひお読みいただきたい一冊があるのです。

来週開催する「読むスキル」のセミナーセッションでは、前回ご紹介した本と
合わせて、今回ご紹介する本も題材として使いたいと思っています。

世の中には、リーダーの職に就いたにも関わらず、本人任せだったり、
成功するリーダーになる方法を学ぶ機会がない(与えられない)方が多いのです。

あなたはそんな状況下にはいませんか?

今日ご紹介する本とは、そうしたリーダーがなすべきことを、とてもシンプルに、
そして、影響力の高いストロークを明快に示してくれている本です。

さらに、なんと20〜30分もあれば一気に読めてしまうという手軽さも
魅力の本です。

この本を読むと、やはり重要なこととは、シンプルにまとめられたものだと
改めて痛感させられます。

難しげなものは、結局使い切れませんからね。

では、その気になる本のタイトルは?
「1分間マネジャー ―何を示し、どう褒め、どう叱るか! 」

この本は、20年来のロングセラーですから、
もしかしたら、すでにお読みになっているかもしれません。

でも、そうであっても、また、もう一度、読み返されることをお薦めします。

というのも、人は状況が変わったり、歴史を重ねていくと、モノの見方が
変わってきますので、以前読んだ同じ本でも、目が留まる場所が違ったりします。

そして、もう一度確認してみてください。
こんなシンプルで効果的なことをやってきていたかどうか?

前回も強調しましたように、自分の具体的な言動につながったかどうかが
重要なのです。

その点を再度ご確認ください。

今日ご紹介した本は、
「1分間マネジャー ―何を示し、どう褒め、どう叱るか! 」
です。お勧めです。

それでは、また!

【2009年11月18号】
posted by FUJICO at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 加藤のお勧め書籍

2009年11月11日

加藤のおすすめ書籍をご紹介します!

おはようございます!
フジコーポレーション(株)ファシリテーターの加藤です。

今回は、前回に続き、「考える力」についてご紹介する予定だったのですが、
とっても良い本を見つけてしまい、これをどうしても、ご紹介したくて、
急きょ予定変更してご紹介したいと思います。

そのご紹介したい本とは・・・


 =================================================

 この本はホンネの書である。
 だから、ホンネで読者に聞きたい。

 なんか、自分の周りに、まともな大人が見つからないな
 って感じてない?

 その通り。モデル不在の時代なのだ。

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こんな出だしで始まる不思議な本なのです!
この著者からの問いについて、どう感じますか?

私は、かねてから、今のビジネス環境は、状況設定や役割設定が固定化
された環境での上意下達での管理組織的なアプローチでは対応できなく
なっていると感じています。

一人ひとりが自分で考えて主体的に状況変化に対応していく生きる力が
必要だと考えていました。

まさに、そうした内容を具体的に描いているのが、この本だったのです。
ついに出会ってしまったのです。


私は、20代〜30代の頃から、主体的なキャリア形成について取り組む
ことが大切だと考えてきましたし、実際、自分自身で、それを実践して
きました。

この“主体的なキャリア形成”という観点で、自分自身をチェックする
上で、この本は、とても斬新な書籍だと言えます。

この本には、次のことが書かれています。

 ◆「みんな一緒」の時代から「それぞれ一人一人」の時代へ
 ◆「働き方」ではなく「生き方」が問われる
 ◆「会社」に依存するな
 ◆「35歳に必要な3つのリテラシー」
 ◆「会社」と「個人」の新しい関係を築け

個を活かし、仕事、職場の中だけの自分ではなく、
トータルな視点でのキャリアップを目指していく。

それを学ぶことができる良書です。(だと思います)

私が、28歳の時です。

これから10年後のビジョンを立てて、それに向かって邁進していました。

しかし、その計画が、比較的早く35歳の時点で実現してしまったため、
さらにそこから10年後のビジョンを立てて、またそれに向かって邁進
しました。

またまた、それが、7年後の42歳の時に達成してしまったので、
さらに、そこから10年後のビジョンを立てて、またそれに向かって
邁進しました。

そして、今に至っています。

現在は、正直、少々苦戦してはいますが、でも、そんな苦難も楽しみながら
新しい自分創りと思い、チャレンジを続けています。

こうした進化・成長の過程の中で、私が蓄積した「読む力」という力は
大きな自己改革行動の力になってくれました。

10年というスパンで立てた計画も、数年早く達成できたのも、この力、
「読む力」を養い、それを使って、良書をたくさん読んだからに他あり
ません。

こうした私の実体験も、次回のコアスキルセミナーの中でお話していき
たいと思っています。

今回、どうしてもご紹介したい本。
どんなタイトルか、気になりますよね?

「35歳の教科書 〜今から始める戦略的人生計画」

この本を読まれて、あなたの行動がどのように具体的に変化したか?

ぜひ、その点についての意見交換させてください。
大事なことは、「どう行動が変わっていったか?」ですね。

それでは、また!

【2009年11月11日号】
posted by FUJICO at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 加藤のお勧め書籍
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