引用される(GEを飛躍させた)元CEOジャックウェルチ氏のフォーリーズ
(4つのE)という観点についてご紹介しました。
この「フォーリーズ」は、トップマネジメントを行う上で不可欠な観点
ということなのですが、もちろん、細部のチーム運営や、部、課レベル
においてでも参考になるスキル、ノウハウです。
さらに詳しく知りたいという場合は、ジャック・ウェルチ氏の「リーダーシップ
4つの条件」をぜひ読んでみてくださいね。
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さて、今日は、この「フォーリーズ(4つのE)とは別の、「4つのQ」
について、ご紹介したいと思います。
この「4つのQ」というのを、お聞きになったことがありますか?
この4つの「Q」とは・・・
IQ (Intelligence Quotient):知能指数
EQ (Emotional intelligence Quotient):心の知能指数
PQ (Physical intelligence Quotient):身体的知能指数
SQ (Spiritual intelligence Quotient):精神的なインテリジェンス
の4つの「Q」です。
これは、スティーブン・R・コヴィー博士の著書『第8の習慣(The 8th
HABIT:From Effectiveness to Greatness)』(キングベアー出版)に
も書かれています。
上記の前著 『7つの習慣(The Seven Habits of Highly Effective
People)』でも、感情のコントロール力は人の成功を大きく左右すると
いうことを「刺激→スペース→反応」というプロセスを提示しながら力説
されていました。
この続編でもある『第8の習慣』では、上記の<スペース>の部分を、
【選択の自由】という表記にして、私たち自身の選択によって、自らを
創り上げるということを、より強く強調しています。
この「4つのQ」のIQ、EQは、これまでご紹介してきましたので、何となく
イメージできるかと思います。
3番目のPQ(Physical Intelligence Quotient):身体的知能指数と
いう言葉は、恐らく、皆さんは初めて聞かれるものだと思いますが、
どのようことをイメージするでしょうか?
『第8の習慣』の中では、身体は常に環境を精査し、病んだ細胞を取り
除き、適切な全体バランス状態で生存するために、適切なタイミングで
適切な動きをしている全体システムだとしています。
私も、20代の頃は、猛烈に激しい仕事をしながら身体のメンテナンス
をせずにいたため、身体を壊すほどの状態に何度も陥りました。
そのため28歳頃からは、激しい仕事をするにしても、それ以上に身体
のメンテナンスをしていかなければ全体としての成果を生み出すことは
できないということを痛感し、身体のメンテナンスについて試行錯誤し
続けてきました。
健康作りのためのさまざまな運動、体操、ストレッチ、リフレクソロジー
などいろいろ試しました。
その結果、6〜7年ほどかけて、自分の身体に合った健康増進法を創り
出しました。
今では、毎朝20分〜30分ほど、身体運動を行い、調身・調息・調心
を行った上で、一日をスタートするというサイクルを、もうかれこれ、
15年ほど続けています。
こうしたこともあり、PQ(Physical Intelligence Quotient)について
は、痛い思いをした経験を活かし、日々意識して取り組んでいます。
身体の調子が整っていることで、内側からエネルギーが沸き上がり、
最善の方法やアイディアなどが浮かぶものです。
皆さんの健康管理、健康増進はいかがですか?
IQやEQが高くても、PQが伴わなければ、結局、行動が伴いません
ので、結果としての成果が生まれません。
これは、私自身が、若くしてリーダー業務を担当した際、激務に追わ
れて、何も自分の身体をメンテナンスせずに、体調を崩してしまった
苦い経験から、到達した境地でもあります。
皆さんがご指導されている若手リーダーの方へも、ぜひ
このPQの重要性についてもお話いただけましたらと思います。
最後のSQ (Spiritual Intelligence Quotient):精神的なインテリ
ジェンスについては、まだ、深い議論がなかなかビジネスの場面でなさ
れることは少ないかもしれません。
わたしは、このSQは、これまでもお伝えしてきました「EQ」の中に
すでに含まれている要素であると感じています。
実際、『第8の習慣』の中で、コヴィー博士も、次のように語っています。
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ロバート・クーパーやダニエル・ゴールマンのEQに関する著作や講演
からも私は多くを学んだ。
二人のアプローチはいずれも調査に基づいていて、包括的である。
なお、彼らの言うEQには私が言う精神的インテリジェンス(SQ)の
要素も含まれている。
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日本ではまだ説明できる言葉として整理されたものが少なく、適切な
説明がなされていないのですが、まとめて表現すると、「豊かな広い心
と視野を持って生きることや、自分の行動に意味を見い出し、よりよい
方向性や行動を選択していくスピリット(精神)」というような感じで
しょうか。
EQの中の精神的な部分を抽出して、取り上げたような印象が、私の
中にあります。
弊社でご提供しているEQI(EQ行動特性検査)では、EQを発揮した
行動量を診断して自己の現状と目指す目的へのプロセスを考えていく
ツールとしてご好評頂いていますが、このEQI では、『私的自己意識』
『社会的自己意識』という素養をはじめ、上記のSQの観点を、現在の
行動量から診断し、目指す目的・目標への実現プロセスの道筋を知る
ことができます。
今回は、4つの「Q」を取り上げましたが、これをヒントに、皆さんの
上半期の最終月であるこの9月に、再度、自己を振り返ったり、
下半期の10月スタートから、皆さんが指導されている若手リーダーの方の
目的・目標実現への方法を手に入れて頂ければと思います。
これまで多くのリーダー初心者の方や若手リーダーのトレーニング、そして
カウンセリングを行ってきていますが、皆さん、同じ“壁”にぶつかっています。
今回、その多くのリーダー初心者や若手リーダーが直面している その“壁”と
その克服法について、プチ解説をさせていただいたセミナービデオを作りました。
皆さんの周りで気になっている、今年度、リーダーになったばかりで、
メンバーの力をうまく引き出せずに困っている…そんなリーダー初心者や
若手リーダーの方に、このプチ解説セミナーをご覧いただくと、きっとお役に
立てることと思います。
http://www.i-leader.jp/leadercheck.html?tc=ml
皆さんにもご覧いただけたらとても嬉しいです。
ぜひご感想を聞かせてくださいね。
フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
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