2011年07月27日

自分を客観的に見ることの重要性

おはようございます! FUJICO 加藤です。

実は、昨年からあるスポーツを始めて、上達すべく日々、練習を重ねて
いますが、レベルアップは一進一退・・・なかなか難しいものです。
スタートした頃には、プロのコーチの指導の下、基本をかなり教えて
頂いた上で、その基本を体得するために、一人での打ち込み練習も
行っていたのですが、これが、やっているうちにどんどん学んだ基本の
型からずれていったりするのです。

自分では教えてもらった通りにしているつもりでも、少しずつ違う動き
になってしまっていることに気がつかずに、そのまま続けていると…
「教えてもらった通りにしているのに、全然うまくならないじゃないか・・・」
という疑心暗鬼と誤解の念との戦いに迷い込んでしまいます。
そして、しばらくしてから改めてコーチに見てもらうと、教えて頂いた
基本型から外れてやっていたのは、実は自分の方であって、気づかずに
人のせいにしてしまっていたことに、深く反省し、また基本の型から
再確認しました。

やっている本人は、なかなか自分のやっている行動を客観的に見ること
ができないので、自分が出来ていない理由を、他人のせいにしてしまう
悪いサイクルに入りやすいですね。
本当は、きちんと教えて頂いたやり方が出来ているのかどうかを確認
しながら行えば得られるスキルも、こうした迷い道に入り込み、必要な
基本型でさえ習得することができないということが多々、起こります。
実は、先日、あるクライアント様において、課長とその部下の方とが
面談を持つということで、その場に立ち会い、そのコミュニケーション
プロセスのチェック、サポートさせて頂きました。

その際、私がレッスンで体験したことと、まさに同じことが、起こって
いたのです。
と言うのも部下の方がその面談の中で上司の方に、もっと自分の要望や
提案を聴いて欲しいと訴えていたのですが、一方の課長さんは、いつも
話を聴いているし、自分は耳を傾ける時間は比較的長く取っているほう
だと答えていました。

しかし、私は、その場の状況を見て、また、双方のお話の内容ごとに
時間配分も計っていたのですが、実際には、課長さんが取られている
面談時間の中で、その部下の方の話を聴いていた時間は、2人の会話の
中の1割にも満たなかったのです。

「ちょっと話を聴かせてくれるかな?」・・・と課長さんから、そう
切り出し、それを受けて部下の方が話し出したのですが、その途中で
上司として疑問に思った点や誤解がありそうなところを見つけると、
部下の方の話を遮って、上司である自分が部下に話をする形になり、
そこから先は課長さんがしばらくの間、話し続ける…そして、また意見を
聴いて、途中で遮って課長さんが話しをするということを繰り返していました。
そして、部下の方から「○○についての考え方を確認させてください」と
いう要望が2度ほどあったのですが、その問いに対しては、状況説明や
関連部門の話をするにとどまり、具体的な回答はなされていませんでした。
後から課長さんに確認したところ、別に意図的に回答をしなかったのではなく
状況説明しようとしていただけで、ご本人はわかりやすく答えたつもり(無意識)
が結果的に答えていなかったという状況でした。

今回は、私がお二人の対話の中に入り、まずは面談の状況を事実に
基づいて確認・整理することが主目的でしたので、会話の途中でプロセス
コーディネーションをすることはせず、一通りの面談終了後に、20分程度
時間を頂き、今回の面談プロセスの振り返りを行いました。
このアフターセッションで、課長さんは、「自分は、てっきり半分以上の時間
をかけて部下の話を聴き、アドバイスしていた」と思っており、実際には、
部下の方の話を聴いているのが、全体の1割にも満たない状況であったことを
お伝えすると、非常に驚いていました。

話を聴いていると思っている上司と、話を聴いてもらえていないと思って
いる部下の間に生じている勘違いによって、ここから、お互いの誤解や、
すれ違いが生じる、ということも確認して頂けました。
この上司と部下のパターンは、スポーツコーチの例と逆ではありますが、
自分の行動を客観的に見ることができないと、「自分では教えたつもり」
「わかってくれているだろう」という誤解を招きやすいのです。
先ほど記載しました、部下の方からの問いに答えていなかったという点に
ついても、課長さんの方では、まず、現状が明確になっていないということを
説明しようとしていたのですが、そうした行動も「論点をずらされてしまった」
と部下の方が感じてしまった状況から、認識のズレが生じる背景や表現の仕方
の注意点についても確認することができました。

このように、自分の認識と他人の認識とのズレが、部下や関係者との間の誤解
やすれ違いにつながっていることを認識し、それを防ぐために、自分の行動を
客観的に確認する場や機会を持つことが、とても重要になります。
特に、こうした認識のズレというのは、本人には自覚がないというのが厄介
なのです。

認識がズレていることに気づかず、そのままの状態の関係性が続いた場合、
ただ「上司が分かってくれない」、「部下が言うことを聞かない」という、
お互いを責めてしまう悪い関係を招いてしまうのです。
これでは、部下のパフォーマンスやモチベーションを引き出すことはできま
せんし、また、上司としての評価も下がってしまいます。
実際に、「上司が分かってくれない」ということは、部下から上司にはなかなか
言いづらいものですので、こうした問題が表面化することが少ないわけです。
こうなると、部下の方は、飲み会などの席で、上司の悪口を言って発散すると
いった対処の方法になってしまうのですが、肝心の上司は、そう思っていない
のですから根本問題は解決しません。

しかし、上司、リーダーである方には、やるべきこと、できることがあります。
それは、普段、当たり前にやっている、十分できていると思っている自分の
行動や会話などを、定期的に第三者の視点から、ミスコミュニケーションが
発生していないかどうか、ミーティングや面談、さまざまな対人関係のシーン
において、そのプロセスをモニタリングしてもらうことです。
会話が一方的になっていないか、話をする時間の割合が均等になっているか、
質問に対する回答がなされているかなど、チェックするところはいくつかあります。
こうしたチェック項目を第三者に見てもらうことで、自分では当たり前と思って
いることでも、うまく伝わっていない、誤解が生じているということに気がつきます。
社内にそうした役割ができる方がいらっしゃれば良いのですが、もし、適切な
方がいない場合には、外部の第三者に依頼することも必要です。

実は、こうした第三者のチェックは、ミスコミュニケーションを見つけ出す
こともさることながら、客観的に見てもらうことで、部下を持つリーダーに
必要なコミュニケーションスキルを身につけることにもつながるのです。
プロのスポーツ選手には、必ずコーチがついています。どんなスポーツでもです。
この理由はもうお分かりですよね。

ビジネスにおいても、コーチをつけても良いと思います。
欧米では、エグゼクティブと呼ばれる層の人たちは、必ずと言っていいほど、
パーソナルコーチを雇っています。

理由は、上記のとおり、自分の行動を客観的に見てもらうことと、自分で立てた
目標に対して、進捗チェックをしてもらうことです。
何かアドバイスをもらうというより、自分の行動を客観的に見てもらい、
間違った方向に進んでいる場合は、軌道修正してもらうことで、目標の達成や
成功への最短距離を取る方法に投資しているのです。
合理性を求める欧米人には当たり前のことかもしれません。もちろん、今の
皆さんが、何かが足りない、劣っている、間違っているということを言って
いるわけではありません。

どうしても、自分の判断、認識だけで進んでしまうと、ほぼ確実に周りとの
認識のズレというものが起こってしまいます。
こうした周囲の人(特に部下の方)との認識のズレなどを軌道修正することは、
リーダーとしての資質のひとつと言っても良いでしょう。
常に、部下のパフォーマンスやモチベーションを向上させるために、自分自身
の改善、向上ということに、積極的に投資していくことを強くお勧めします。
問題解決のために、変わらなければいけない、行動しなければいけないのは、
上司、リーダーであることは間違いありません。
部下をコントロールしてやらせるという発想より先に、自分を客観的に見る
ことで、取るべき方法を知るということの方がはるかにリーダーに求められる
素養になります。

リーダースキルを学ぶことだけが、リーダーシップ力を高めることではない
ことをぜひ知っておいていただければと思います。
こうしたリーダーシップ論や、リーダーに必要な資質、具体的なリーダー
シップの例やマネジメントなどについての情報を、公式のfacebookページ
でも公開しています。

ぜひ参考にしてみてください。
公式facebookページ「管理職のためのEQマネジメント」
http://mshn.jp/r/?id=0518553

訪問いただいたら、ぜひ、「いいね」をクリックして下さいね。クリックして
いただいた後は、「EQマネジメント」で投稿された記事が、皆さんの
ウォールに表示されますので、いつもで最新情報を確認していただくことが
できます。

ということで、今日は、この辺で。
それでは、また。

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | リーダー必携スキル

2011年07月20日

プロジェクト活動の3ヶ月目に見えてくるものとは?

先週は、クライアント企業様のある部署が、年度テーマとして取り組んでいる
課題解決の進捗が思わしくないため、解決プロセスとチーム運営の仕方に
ついてのご相談を頂きました。

具体的な内容まではご紹介できませんが、多くの組織に共通する要素が
含まれていましたので、その部分のみ抽出して共有したいと思います。
皆さんの組織でもお役に立てて頂ければ、嬉しく思います。

この企業様では、その課題解決に向けた活動をスタートして3ヶ月目という
時期でした。

この“3ヶ月目”という時期は、10ヶ月程度(約1年間)での完了を予定して
いるプロジェクト活動プロセスの中で、解決すべき状況を正確に把握し、何を、
何に、どのように変えていくのか・・・という全体像(設計図)が手元にできて
おり、その最初のステップとして早期の成果(アーリーウィン)が見え始めて
いることが期待される時期でもあります。

チームで改善活動を進める場合、スタートして3ヶ月目くらいのステップで、
このアーリーウィンが出ていないのであれば、活動を効果的に進める上での
組み立てを再考することが必要です。

会社を全体的に横断する大がかりな重要プロジェクトの場合は、かなり詳細
に活動計画を設計し、効果的なアプローチで進めていくことが多いと思います。

ところが、ある部署内に任されたテーマで、部署の中堅(若手)がリーダーと
なって、その取り組みを進める際、その活動の責任も、中堅リーダーに丸投げ
されてしまうことが散見されます。

皆さんの会社でも、そんなことはありませんか?

担当することになったテーマ(課題)への取り組みの成功を左右する以下の
ような事項が、曖昧なまま中堅リーダーに丸投げされていないかチェックして
おきましょう。

・ その部署の全社的な位置づけから確認しておくべき前提条件
・ 上位役職者が決断して明示することが必要な活動の方向性
・ 付与される権限と役割

その他にもありますが、上記の3項目などが、中堅リーダーのレベルアップの
トレーニングという名目で丸めてしまい、明確にされないまま進めてしまって
いると、ほとんどの場合、スタートしてから3ヶ月目にプロジェクトが迷走し
始めるか、前に進めず立ち往生してしまいます。

大きなプロジェクトでも、小さな改善活動でも、成功に結びつけていくため
には、そのプロセスを丁寧に設計し、上位役職者の必要な意思決定を引き
出したり、関連部署との連携・合意を必要なタイミングで得られるように、
先を見越したプランニングを行い、実現させるためのコーディネートをして
いくことがとても大切です。

このプロセスコーディネートには、その活動に関係する一人ひとりに、各自
の役割を正しく理解してもらい、その役割を果たす行動をしてもらう働きかけ
をするという要素も入っています。

実は、このプロセスコーディネートというものが、現場でのプロジェクト活動を
成功させる上で、隠れた成功のカギとなっています。

今回世界一となった「なでしこジャパン」も、実は、佐々木監督が、最高の
舞台で、自分たち一人ひとりが持っている力を最高度に発揮できるように、
それまでのプロセスや試合中の選手のメンタル面を丁寧にコーディネートして
きたことが、あの粘り強さと明るさの土台を作り上げていたことに、皆さん
もお気づきになるかと思います。

一人ひとりの持ち味を見極め、大胆なポジションチェンジや戦い方の組み立て
直しを行いました。これは、選手一人ひとりの役割を自分たちで考える土台を
用意し、自分を極限まで活かすためのコーディネートですね。

佐々木監督は、自分の持ち味に焦点を当てて自信を持つ事が最高難度の
舞台で戦う武器として重要であることを、脳科学や心理学の面から確信し、
それを女性にあったプロセスコーディネートに適用してここまでたどりつき
ました。

スポーツの世界だけでははく、ビジネスの世界でもこのことは同様の気づきと
して学ぶことができます。その環境に対峙して前に進んでいくためには、自身
の役割を見つめて自己を徹底的に活かすことが重要であるということを、著名
な若手経営者の方のコメントからご紹介してみましょう。

ビジネスの世界でも、外部環境や内部組織の変化によって、自身の果たす
べき役割が変化しているのに、それに気づかず、自分には関係ない・・・と
思っていると、その領域や必要なステップが、ぽっかり空いたまま、解決への
プロセスが進まなくなります。

この観点について、グリー(株)の代表取締役社長の田中良和さんが、
『The 21 Aug.』(PHP研究所)の中で、素晴らしいコメントをされていました。

少し引用しておきますね。
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成長を続けるために僕がいつも気をつけているのは、会社のなかで、いま
自分がどのような役割を担っているのかということです。
立場はずっと経営者でも、創業当時といまでは、果たすべき役割が変わって
います。それを意識して、絶えず自分を成長させないとダメ。会社が成長して
いるのに自分が変わらなければ、経営者といえども自分のほうが置いていか
れますから。社員一人ひとりも同じです。(続く)
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そして、もう一つ重要な観点があります。
プロジェクトや改善活動を途中で頓挫させないために、プロセスコーディ
ネートで気をつけることは、リーダーが方向性を一時間違えたときなどに、
その判断の誤りを認めて早期にメンバーに話して転換すること。

ここで、リーダーは自分が謝ったり、ミスを認めることに心理的に抵抗感が
ありうやむやにしたくなってしまうのですが、それは逆効果です。

これだけ先が見えにくい環境の中で、成功へのプロセスを模索していくの
ですから、一時的な方向性の見誤りや判断ミスがあるのは普通だと思います。

むしろ、霧の中で次第にプロセスの先が見えてきたとき、すぐに軌道修正
してメンバーと体制を立て直す動きを、心理的にサポートしながらプロセス
を立て直すことが大切です。

これは日頃のメンバーとのコミュニケーションによって信頼関係をどれだけ
築いていたか…という基盤を醸成していくプロセスコーディネートの力が
背景にあってこそ、できるアクションでしょう。

こうした一連のプロセスコーディネートを、「ファシリテーション」と呼び
ます。
私は、クライアント企業様の中で、いつもこの「ファシリテーション」で、
お手伝いをさせて頂いていますが、「一人ひとりの思考特性の活用」、
「人の心理・感情」や「全体最適の思考プロセス」などを駆使して、
成功するプロセスを具体化していきます。

皆さんも、これまでに、プロジェクトリーダーとして、組織の様々な課題解決
を任されてきたのではないでしょうか?
リーダーとして、そのプロジェクトを円滑に進ませ、目的達成のためにその
プロジェクトメンバーを進むべき道に進ませて行くために、このファシリ
テーションのスキルは必須のスキルになります。

このスキルを習得しているリーダーは、一段高いレベルのリーダーと言える
でしょう。

私が以前に、このファシリテーションについて、さらに、メンバーの感情も
理解した上で、会社やプロジェクトを進めていくためのスキル「EQファシリ
テーション」について、講演したセミナーの動画があります。

一部抜粋ですが、コアな部分だけをご覧頂けるものになっています。
今の皆さんのアプローチと比較しながら参考にしてみてください。
http://www.i-leader.jp/eqdvd1.html?tc=ml

さらに、この動画の他に、若手リーダーや管理職になったばかりの方にとって、
リーダーシップって何だろう? マネジメントって何だろう? という疑問を
解消するためのヒントとなる情報を発信している公式のfacebookページ
「管理職のためのEQマネジメント」があります。

こちらには、いろいろとリーダーシップを発揮するために必要なスキル、マネジ
メントに関する有益な情報を掲載しています。
こちらのfacebookページも参考にしていただけたら嬉しく思います。
https://www.facebook.com/EQManager

それでは、また来週! 

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント

2011年07月13日

30代から「伸びる人」と「伸びない人」の違いとは?

先週、30代前半でチームのリーダーをされている方といろいろお話する
機会があり、お話を伺う中で、「この人は、これから伸びる人だな」と
強く感じました。

というのも、今まで多くの30代のビジネスパーソンとお話をさせて頂いてきた
のですが、この方も、これから伸びていく人が持っている共通要素をお持ち
になっていたからです。

ちょうどこうしたお話をしていた翌日、「Woman Online」(すべての働き女子
を応援します!)というサイトで、先輩のアドバイスを元に、自分のキャリアを
磨いていかれている方の記事が掲載されていて、その中の「あるコメント」に
目が留まりました。

この方は、日本ヒューレット・パッカードで、マーケティング部に所属する
永井さんという29歳の女性で、彼女へのインタビュー記事でした。

彼女のお話の中で、入社当時の困惑した状況から自分の道を探りながら
前進していく過程のところでは、思わず応援したくなるほど、努力家で
前向きな方だと感心しました。
永井さんは、大学では文系の学部に所属しており、「手に職を付けたい」
という想いから、文系⇒SEへのチャレンジが始まりました。

3ヶ月の研修を受けた後、西日本地区のフィールドサポート職につき、
コンピュータシステムの保守の領域の中で、トラブルが起こる前に対応
する「プロアクティブ」担当に就きました。
担当になったといっても、実際にお客様担当実務をするまでの半年間は、
引き続きOJTや資格取得の勉強や研修が続きました。

文系の永井さんは、この辺りから、同僚や他のメンバーの習得に比べ、
かなり遅れが目立ち始めました。
この時、非常に焦りを覚えた永井さんが採った行動が素晴らしかったの
です。また、その永井さんの行動に対する上司のアドバイスも、ちょうど
永井さんにピッタリだったのが、永井さんを大きく成長させるきっかけ
になったのです。

その永井さんの行動と上司のアドバイスとは一体・・・?

実は、永井さん、勇気を出して上司に打ち明けたのです。何をかって?
「自分が何も分かっていない」という現状をです。

これは、相当勇気のいることです。お話の経緯から推測すると、入社して
から約8ヶ月くらい過ぎた頃ではないでしょうか?

もうかなり知識スキルの習得も進み、会社としては、戦力の一部として
仕事を任せられるようにと思っている頃です。
しかし、永井さんは意を決して「告白」したのです。
通常なら、この時期になって、「自分は全然分かっていなかったんです」
と言うことを吐露したら、「今まで何やってたんだ!」なんて怒られる
のではないかと心配が先に立ちやすいところです。

しかし、永井さんは正直に打ち明けました。そして、彼女の上司が、
それに見事に応えたのです。
永井さんにとっては、思わぬアドバイスを受けたと思います。

その上司は、こうアドバイスを返したのです。
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『うちのチームには、同じスキルを持った人はいらない。自分が一番
と言えるスキルを身に付けてチームを支えて欲しい』って言われたん
です。(永井さん談)
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これは、なかなか言えることではありません。
さらに、この上司の方はこう続けます。

もし、知識的に、技術的に他のメンバーが持っていないもので、チーム
に貢献していくのであれば、ある資格を取ることを勧めました。

永井さんは、上司のアドバイスに従い、他のメンバーが持っていない
スキルの資格取得に向けて邁進し、自分の持ち味を見つけたそうです。
この時の自分を成長させるためのポイントを体得した永井さんは、その
後も、大きな節目や成長への踊り場において、次々と行動力を発揮し、
自分を磨いていきました。

ここに、30代で伸びる人のポイント、そして、上司として伸ばすため
のポイントが見えてきたと思います。

今回ご紹介しました永井さんのお話は、こちらで読むことができます。
併せてご確認下さい。↓
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20110707/111450/?P=1

今、30代で、自分を伸ばしていくためのヒントは、その他いろいろと
探せば出てくるものです。
また、周りの上司に、永井さんの上司のような方が見当たらないという
ことであれば、会社外に自分のメンター(先導役)を持つことも、スキル
アップ、キャリアアップに必要なことです。

欧米では、会社の上司の他に個人で外部のメンターやコーチなどを雇い、
ビジネスだけでなく、生活、人生に対しても、設計などを相談すること
は、ごく普通に行われています。
確かに、“できない上司”の評価をいくら待っていても、そんな上司から
のアドバイスを期待しても、絶対に前には進みませんからね。
自分のキャリア設計や人生設計を、プロの方と一緒に設計して実践して
いくということは、日本でも普及しつつあります。

すでにご存知のことと思いますが、私、加藤は、皆さんのメンターとなり、
進むべき方向性、やるべき行動について、アドバイス差し上げる
サポートをご提供しています。

ちょうど昨日も30代前半の若き男性リーダーから個別相談をいただき、現在、
任されているチームのモチベーションアップと課題解決の切り口について
アドバイスをさせていただきました。

直接、私のオフィス(東京・赤坂)にいらっしゃれない場合も、パソコンの前で、Skypeを通じてお話する「メンタープログラム」もご用意しております。
http://www.i-leader.jp/menter.html?tc=ml

もし、今のキャリアアップに不安を感じていらっしゃったり、もっと仕事の成果
を生み出せるようにしたい、いろいろな知識スキルは学んできたがなかなか
実際の場面で力を発揮できない、メンタリティを強化したい…等の想いを
お持ちでしたら、ぜひこの「メンタープログラム」を活用してみてください。

きっと、皆さんのやるべきこと、将来が見えてくると思います。
もちろん、困っている上司への対処策もこっそり伝授しますよ。(笑)

お気軽にご相談くださいね。
http://www.i-leader.jp/menter.html?tc=ml

それでは、また来週!

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤

追伸:
リーダーシップスキル向上に関すること、マネジメントに関すること、
そして、それらをEQのスキルを持って、さらに加速させる方法について
公式facebookページ「管理職のためのEQマネジメント」で情報公開
しています。
http://on.fb.me/qBtJyZ

こちらも併せてご覧下さい。

2011年07月06日

トップレベルでの意思決定の質の劣化に注意

デジタルカメラ等映像事業の立て直しを急ピッチで展開するオリンパスが
この4月、英国人のマイケル・ウッドフォード氏を社長に迎えました。
マイケル・ウッドフォード氏は、オリンパスの収益を支える内視鏡など
医療事業分野を中心に歩み、欧州事業統括会社のトップにいた人物です。
彼のインタビュー記事が、2011年7月5日のDiamond Online に掲載され
ました。この記事には、このトップ人事の背景や、日本企業のこれから
取り組むべき課題を明快な言葉で提供してくれています。
わたしが非常に重要だと感じた部分を以下少し引用してみますね。
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日本人は、歴史伝統的に年長者や上司に対してチャレンジすることに
非常にナーバスなのだろう。この国でとかくショックを受けるのは、
会議で明らかに良くない考えが提示された時でも、それが上司によって
擁護されたものならば、多くの場合、承認されてしまうことだ。

その後、バーやレストランで反対しなかった人に「本当にあなたは
賛成なのか」と聞くと、「ノー」という答えを聞くことが多い。
さらに驚くべきことに、彼らの分析は私と同じだったりする。

そこで、「(会議で)なぜ言わなかったのか」と聞くと、決まって
「マイケル、それは難しい、ここは日本だ」とため息をつく。
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この部分は、日本企業がレールのない生き残りをかけた戦いを
生き延びていく上では非常にマイナスに働く要素だと思います。

特に、昨今指摘されている優秀な女性リーダーが企業で活躍して
いく上でも、上記のような風土は、その活躍の機会を大きく阻害
すると思います。

マイケル・ウッドフォード氏のインタビューからもそう感じます。
----------------------------------------------------------------
会議で本当になすべきことは、本来は調和でもコンセンサスでもない。
チャレンジでありコンフロンテーション(confrontation、対決、対峙)
であり、スクルーティニ(scrutiny、綿密な吟味、精査、監視)である。

たとえば、「私はあなたに同意できない」「あなたのこの部分に関する
意見は(根拠が)弱い」といった具合に、尊敬の念を持って直言する
ことだ。
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優秀な若手女性リーダーの方は、真摯にチームや組織の問題に向き合い
その本質に迫り、解決に向けた建設的な提言をしようとするのですが、
それを旧来の風土が受け付けないような場合、優秀な若手女性リーダー
の活躍を押さえつけ、場合によってはつぶしてしまうこともあります。

これは、女性リーダーだけではなく、真摯に今自社が直面している課題
に向き合い、それを中期的な展望含めて乗り越えるための提案を試みて
いる若い男性リーダーにも共通することでしょう。

これまでにもそうした取り組みが、上司や高年齢層の役職者の反対に
よって前に進めない状況に追い込まれてしまったというケースを
多く伺っています。

そうしたときに、問われるべきことは、提案以前の上司や高年齢層の
役職者が、役割・権限・報酬に報いる付加価値を生み出しているかと
いうことかもしれません。

マイケル・ウッドフォード氏は続けます。
---------------------------------------------------------------
視点を変えて別の角度からこの問題を考えてみよう。

たとえば、仮に私があなたの下で働いていて、いつも怠惰で締め切りを
守らないとする。そして、今日も締め切りを守らなかった。すると、
あなたは日本のオフィスではきっと手短にこう伝えるだろう。

「マイケル、今の仕事ぶりは十分じゃないぞ」と。

たいていの場合、それ以上は何も起きないから、私はいつもどおりの
姿勢で仕事を続けるだけになる。
極論すれば、日本では、この一組のソーシャルコード(社会道義)しか
存在しないような気がする。
しかし、当社は多国籍企業だ。日本の国外で雇っている従業員の数の
ほうが多いし、ビジネスの7割は海外にある。だから、日本の外に出れば、
上記のようなケースの場合、こう伝えることになる。

「この仕事ぶりは十分じゃない。来週も同じようならば、君は出て
行くしかない。もう我慢はしないぞ」。

西洋人、中国人、韓国人、オーストラリア人……国籍の別に関係なく、
多国籍企業のマネージャは彼らにチャンレジされ、彼らと対決しなけ
ればならないのだ
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こうしたアプローチに、優秀な若手女性リーダーは、適切な言葉を
活用しながら真摯に向き合おうとすることが多いようです。

我が社は、オリンパスのような多国籍企業ではないから関係ない…
といってしまってもよいですが、組織をリードすべきポジションに
就いており、相応の報酬を得ていながらも、その役割を果たして
いない場合、若手からの疑問符は増え続けるでしょう。

あまり極端な結果は出てはいませんが、女性管理職の社内コミュニ
ケーションに関する実態調査結果が、先日、第一生命経済研究所から
発表されました。

「職場の人たちへの気配りを心がけている」…では、男性管理職も
割合的には多いのですが、女性管理職の方はさらに8.2%高い数字です。

 男性管理職…84.5%   男性一般職…71.5%
 女性管理職…92.7%   女性一般職…81.0%
(「非常にあてはまる」と「まああてはまる」の合計数値)

--------------------------------------------------------------
『女性管理職の社内コミュニケーションの実態〜男性管理職・
 男女一般職との比較から』
 〜発表元:第一生命経済研究所〜(掲載日:2011-07-02)
 実施時期:2010年9月実施
対象:全国の企業に勤める20代〜60代の男性社員400名、女性社員500名)
--------------------------------------------------------------

これが、人と人との関係性から人のポテンシャルが引き出されると
いうEQ的な観点から行動されているのであれば、良い数字とみて
よいと思います。

しかし、これが、上述したように、上司に意見を言うことは憚られ
さまざまなものごとの流れが適切不適切にかかわらず進められて
しまっている中でのことであれば、この職場における好ましく
ない状況は好転することは難しくなります。

でも、そうした閉塞した企業状況を突破していくのは、自分の
企業を本心から改革したいと願っている優秀な若手リーダー
(男性・女性とも)です。

マイケル・ウッドフォード氏の次の言葉を力に真摯に企業課題に
向き合っていくことを応援しています。
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現場により近い人たちからの挑戦や監視を受けて討論をしないと、
トップレベルでの意思決定の質は劣化してしまう
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好ましくない状況や事実が上司に上がってこなくなったり、
上がってきても個々の事象の重要性を認識できなければ、企業は
衰退します。

「ビジョナリー・カンパニ−」著者ジェームズ・C・コリンズの
『衰退の五段階』なども参考にされるとよいと思います。

マイケル・ウッドフォード氏の出典やその他、気になる最新記事は
facebookやtwitterにて配信しています。

ぜひお友達申請して情報チェックしてくださいね。
http://www.facebook.com/hirotsugu.katoh
https://twitter.com/#!/will_katoh
それでは、また来週!

フジコーポレーション株式会社
ファシリテーター(企業変革人材養成サポーター)
加 藤
posted by FUJICO at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | タスクマネジメント
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